防災・危機管理情報


趣味軸に技術や地元愛伝える~おもちゃの蘇生に経験生かす~

童謡・唱歌とおもちゃのミュージアム わらべ館
「おもちゃ病院ドクター」

木村(きむら) 昭彦(あきひこ) さん
木村昭彦さんの写真
  県外の電気メーカーで人工衛星の開発に18年間携わった後、鳥取市にUターン。培った専門知識と経験を生かし、わらべ館(鳥取市)の「おもちゃ病院ドクター」として、おもちゃ修理のボランティアをしている。鳥取市在住。

おもちゃを修理している木村さんの写真
おもちゃ病院の様子(写真提供はわらべ館)

持ち込まれるおもちゃは

  モーターで動くラジコンカー、電池で話をする人形から、ブリキや木製の物まで。依頼主は主に子どもですが、「倉庫から出てきた」「わが子に使わせたい」と自分のおもちゃを懐かしんで持ち込む大人世代もいます。

木村さんはどんな遊びを

  子どもの頃はプラモデルやアマチュア無線、今はラジコン製作が趣味。音楽も好きで、真空管アンプの自作やベースギターでバンド演奏も楽しみます。

経験が生きると感じることは

  最初から当たりを付けるとそこしか見えなくなるもの。先入観を持たずに、状況を観察することが大切。おもちゃは修理することを考えて作られておらず、図面もマニュアルもありません。適当につつきだすと泥沼と化す場合も。人工衛星の開発では、試験を何度も繰り返し、小さなことも見逃さないよう段階を踏んで課題解決へ。その習慣から初めて見るおもちゃでも「ここは動く、ここも異常なし」と一つ一つ確認しながら、消去法で故障原因を調査。依頼主への問診から得る、壊れた時の状況も大事なヒントになります。

次世代へ伝えたいのは

  おもちゃの修理をしていると興味津々で見つめる子がいて、うれしく感じます。公民館でのプログラミングや電気工作の指導、「久松山(きゅうしょうざん)を考える会」(「とっとり県政だより2019年4月号」広報課取材メモにて紹介。)など幅広く地域で活動しているので、ものづくりの奥深さはもちろん、地元への思いも伝えていきたいですね。

木村さんとラジコンの写真
週末は仲間と自作のラジコンを飛ばして楽しむ(写真提供は木村さん)

自作のアンプの写真
趣味が高じて自作した自慢のアンプ(レコードやCDなどの音源から出た音の信号をスピーカーで鳴らすための回路)とスピーカー

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