盲ろう者(視覚と聴覚に重複して障がいのある人)が地域で生活するには三つの困難があります。それは「移動」「情報入手」「コミュニケーション」。鳥取県盲ろう者支援センターは、当事者やその家族をサポートしています。身近に困っている人がいたら、センターにご相談ください。
県内で暮らすおよそ70人の盲ろう者のうち、センターが支援しているのは現在約30人。「補助具を使いたいが、申請はどうしたら」「周りに迷惑を掛けないように外出したい」など当事者の相談のほか、「自分に何かあったときにどうしたら」と家族からも相談が。センターは情報提供や通訳・介助員の同行、適切な機関への橋渡しなどによって丁寧に応じています。
また、コミュニケーション訓練や県内各地での交流会も開催。障がいの程度や発症時期などによりコミュニケーションの方法は異なります。センターではその人に最適な方法を共に見つけ、意思伝達ができるように訓練。交流会で互いの意思を伝え合い、困り事を共有することから解決策につながる場合も。センター事務局長の菅澤則夫さんは「同じ立場だからこそ分かることがある。集まることはとても大事」と話します。
8月には米子市で「第29回全国盲ろう者大会」が開催されます。理解を深める良い機会です。
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