鳥取県における情報リテラシー教育

学校では、情報機器の操作方法を教えるだけではなく、インターネットや携帯電話などから、子どもたちにもたらされる危険性などについても教えています。
  

背景

高度に情報化が進んだ今日、子どもと携帯電話、インターネットの問題は非常に危うい状況にあります。
以前は、親や学校・地域がフィルターとなってある程度有害情報を遮断していましたが、今は、パーソナルメディアの普及により、好奇心旺盛な子どもたちが、自分の携帯電話を使って、簡単・直接に有害な情報へ接続できる状況にあります。

この結果、(特に携帯電話・インターネットの悪影響として)出会い系サイトなどを通じて、

詐欺・恐喝・殺人・売春などの加害者・被害者に
メールや掲示板で他人を誹謗中傷し、いじめの加害者に
メール依存やオンラインゲームなどに没頭してネット依存に

といった事例が全国で多発しており、本県においても例外ではありません。

県全体で保護者・学校等の議論を一層喚起し、青少年がトラブルから身を守りながら、情報社会の良い部分を安全に活用できるよう、啓発活動を一層推進していくことが必要です。

教職員に対しては

教育センターなどで、次の研修を実施しています。

  • 学校における情報モラルの指導の仕方等
  • 生徒が加害者・被害者にならないための指導の在り方

 情報モラル教育に役立ててもらうため、全ての小中学校の教員と全県立高校に対し、「情報モラル指導実践キックオフガイド」を配布し、啓発に努めています。

高等学校では

 「情報」や「家庭」の科目の中で、情報リテラシーや消費者教育などについて全員が学んでいます。

教科「情報」では、教科書12ページ程度(平均8時間程度)

  • コンピュータを利用した、詐欺・窃盗・横領、不正アクセス、非合法的な情報の売買など実社会で起こっている犯罪の種類や事例
  • コンピュータを利用する上で必要なモラルやマナー、コンピュータウィルス対策、パスワードの管理

 などについて学習しています。

 教科「家庭」では、教科書4ページ程度(4~6時間程度)

  教科書や消費生活センターで作成されたパンフレットなどを活用してトラブル防止やその対処方法などについて学習しています。

 さらに、こうした教科の授業以外でも、通信会社、弁護士会、消費生活センター、医師などの外部の専門家を招いて次の取組を行い、子どもたちが事件や犯罪に巻き込まれないよう努めています。  

消費生活におけるトラブル防止やその対処方法  

性被害者や加害者にならないための講演会

小中学校では

児童生徒の発達段階に応じて、「総合的な学習の時間」や各教科の「調べ学習」の中で、次の学習しています。

インターネットを利用する時の注意

  • 買い物を勝手にしない
  • 人を傷つける書き込みをしない

著作権についての基礎的知識

(引用するときは出典を明示)

携帯電話やインターネットでの犯罪

PTAやNPOに対しては

PTAやNPOに委託してメディアとのよりよい付き合い方を身につけるための事業を実施しています。

  • 県PTA協議会による中学2年生の携帯電話・パソコンインターネットに関するアンケート調査と啓発リーフレット作成
  •  「NPO法人子ども未来ネットワーク」による小中学生対象の学習会の実施

 PTAやNPO・小児科医や放送事業者、携帯電話事業者等で組織する「鳥取発メデイアとの接し方フォーラム実行委員会」を立上げ、様々な啓発活動を実施しています。

  • ケータイ・インターネット教育推進員による無料の出前講座
  • とっとり発メディアとの接し方フォーラム
  
情報分野に関連した犯罪の手口は多様で巧妙化してきており、これらに対応するのはまだ十分でない面もあり、今後も、学校での取組を積極的に展開していくとともに、保護者等を対象とした研修会などもPTA等の様々な場で開催されるよう、啓発に努めていく必要があります。

・・・保護者の皆様におかれてましても、青少年がネット社会の現状や危険性を十分認識し、メディアを賢く安全に利用できるよう、保護者対象の学習機会への積極的な参加や、家庭での具体的な対応の実施について、ご協力をお願います。
  

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