先日(9月29日)の10月海洋観測の際に、シイラ漬漁業(まき網)の操業に遭遇しました。
巻き終わって絞る段階からですが、撮影しましたので掲載します。ちなみに、従来2人以上で操業する漁法ですが、浜村地区では1人で操業できるように改良しています。
船後方の黄色い旗が立っているものが「漬け木」と呼ばれる竹を束ね土嚢で固定し、敷設したものです。シイラは物陰に集まる習性がありますので、この漬け木で魚を蝟集させます。
この蝟集させたシイラをイカを模した疑似餌でおびき出し(群れでわーっと付いてきます)、これを漁網で巻きます。あとは2つのキャッチ(揚網機)を使って網を絞っていき、暴れさせないように落ち着かせたのち(暴れさせると色が悪くなる)、デレッキと油圧ローラーを使って魚取部を引き上げ、水氷で〆ます。
通常は、2人以上でやる漁法を1人で、前に後ろにと移動しながら手早く作業をこなしていく職人技を見させていただきました。流石!(画像では凪いでいるように見えますが、うねりが1.5mほどある状況です)
詳しい漁法はこちらを↓
https://www.pref.tottori.lg.jp/92539.htm
いきなり脱線からスタートしましたが、この日の賀露地方卸売市場では、日中漁主体の水揚げで、樽流し立縄のソデイカ、小型定置網のサゴシ、一本釣のヒラメ、キジハタ等が水揚げされていました。
ソデイカ(あかいか)は10月に入り、漁が本格化してきました。ただ特に東部海域の水深200m以浅でヨリトフグによる漁具被害が多発しています。今年はヨリトフグが多いようです。疑似餌を噛んでバラバラにする、オモリやラインを噛んで切るなど、多い人は「20個、疑似餌を取られた~」と嘆いていました。
犯人のヨリトフグ。水ふぐと呼ばれます。毒はなく、煮付けると皮が美味しいらしいですが、安価なフグです。
そのほか、刺網でアカカマスが水揚げされていました。あと刺網(夜間のタイ網)ではチダイの漁獲が目立ちました。
久々に見た魚種としてメダイ(だるま)が一本釣で揚がっていました。
【おまけ】
時間オーバーでヒラメの測定できませんでしたが、沖合底びき網は、山口県見島沖でマダラ、ソウハチ主体に水揚げしていました。珍しいところではトラフグがいました(漁場は前述とは別の海域)。