防災・危機管理情報


とっとり中部発信プロジェクト

  地元で作られる商品を「全国に通用する」ものとして発信するために、県中部の市町と商工団体が取り組む「とっとり中部発信プロジェクト」。新たに立ち上げた統一ブランド「とりそらたかく」の選定商品が販路を切り開き、地元経済を活性化します。
とりそらたかくのPRポスター
ブランドのシンボルマークは「とり」。PRポスターには「ハヤブサ」を使用(右)。印象を強く残すため、色は黒に

強い向かい風こそ生かす気概

  「とっとり中部発信プロジェクト」は、2015(平成27)年に始動。県中部の1市4町の行政と商工団体が一体となり、管内事業者の商品開発や販路開拓などを支援しています。
  一度に大量の品を仕入れる大企業に地方の中小企業者が商品を売り込むには、集団での取引が効率的。まずは、物流の仕組みを理解することが必要です。「地元企業は良いものを作るのに、販売が不得手」と指摘するのは、同プロジェクトに参画する株式会社新藤(しんどう)(三朝町)の代表取締役社長・新藤(しんどう)祐一(ゆういち)さん。地域商社事業(地域の優れた産品・サービスの新たな販路開拓で従来以上の収益を引き出し、得られた知見や収益を生産者に還元する事業)を手掛ける新藤さんは、プロジェクトの事務局・鳥取県中部商工会産業支援センターからの依頼を受け、勉強会を開催。物流や商品開発などの情報共有や参加者の結束に腐心しました。
  こうして関係を築き、17(同29)年10月、独自ブランド「とりそらたかく」を立ち上げました。19(同31)年3月現在、26事業者の49商品が登録、県内外での商談会では、ブランド内の異なる品を組み合わせたセット売りをします。参加人数に限りがあるため、その場にいない事業者の分も、商品に込めた思いをPR。
  「鳥は向かい風が強いほど高く飛べる。ブランド名にはその気概が込められている」と新藤さん。どの商品もこだわりがあって良いと言われるブランドを目指します。

地方銀行フードセレクション2018の様子
「地方銀行フードセレクション2018」に出店し、ブランド商品をPR

濃縮三朝温泉水の写真
雑誌への掲載をきっかけに注文が相次いでいる温泉水

とまとゼリーの写真
ブラックベリージャム
シシ肉コンフィの写真
マークは全て別デザイン。鳥で統一感を保ちつつも、個々の価値観を大切に

取材を終えて

  商品ごとに違うデザインの鳥が描かれたラベルに、プロジェクトに関わる人たちの商品への愛情や誇りを感じました。(か)



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