第21巻 『白鳳・天平文化の華ー因幡・伯耆の古代寺院』

 鳥取県内における近年の古代寺院の発掘調査により、規模や伽藍配置といった寺院の全体像が解明されつつあります。また、土器や屋根瓦に加え、堂内の華麗な装飾である壁画や専仏の発見などにより、古代寺院のイメージに彩りを加えることができるようになりました。

 本ブックレットでは、因幡・伯耆における古代寺院-「白鳳・天平文化の華」-の姿を、発掘調査や様々な研究成果をもとにわかりやすく紹介します。

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刊行 令和元年9月
頒布価格 500円
体裁 A5版 106ページ
著者 中原 斉

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目次

はじめに ―古代寺院の実像は―

大御堂廃寺の発見/拠点寺院の僧房/多彩な出土品/佐波理匙と毛彫りの獣

1 最初の寺院建立 ―大御堂廃寺―

コラム1 寺の名は?

2 白鳳寺院の伽藍をさぐる ―上淀廃寺―

前例のない伽藍配置/三塔建立の謎/山陰道から望む七堂伽藍/中心伽藍を掘る/寺院経営を支える付属院地/寺院地の規模/渡来人ゆかりの寺

コラム2 謎の石造物・岡益石堂

3 古瓦が語るもの ―上淀廃寺式軒丸瓦と山陰型鴟尾―

因幡・伯耆の古瓦/上淀廃寺式軒丸瓦/上淀廃寺式軒丸瓦の拡がり/瓦窯を追う/山陰型鴟尾/山陰型鴟尾の拡がり/山陰型鴟尾の系譜

コラム3 干支年号を読む

4 仏の世界を再現―上淀廃寺―

堂内荘厳/なぜ壁画は残ったか/二種類の壁画の謎(1)~北面の壁画/二種類の壁画の謎(2)~東・西面の壁画/塑像仏の発見/四種類の塑像仏/塔本塑像があった/堂内荘厳再現―壁画と塑像―/壁画・塑像発掘の意義

コラム4 18年目の壁画発見

5 古代寺院と役所 ― 斎尾廃寺 ―

山陰唯一の特別史跡/付属院地と寺辺地/地方色の見られない遺物/八橋郡の正倉院/八橋郡役所と官道/郡役所と郡寺/仏教の浸透

コラム5 火葬墓と経塚

6 鎮護国家の寺 ―伯耆国分寺―

国分寺建立の詔/伯耆国分寺を掘る/瓦にみる国分寺造営/伯耆国内の寺院との関係/寺院か役所か~法華寺畑遺跡

コラム6 笵傷をさがせ

7 古代寺院の終焉 ―伽藍炎上―

寺院の改修/伽羅炎上/火災寺院の現場検証/寺院経営者の事情

8 里の寺と山の寺

山の寺・高田原廃寺と栃本廃寺/神仏の坐す山

おわりに

引用・参考文献/図版出典/写真提供/あとがき


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