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 鳥取県東部から兵庫県北東部にかけての多くの地域では、神社の祭礼等で中国の想像上の霊獣である「麒麟(きりん)」を思わせる獅子頭を用いた「麒麟獅子舞」が舞われています。面長で1本の角があり、あやし役として「猩々(しょうじょう)」が舞うなど、全国的も珍しい特色ある獅子舞として、令和2(2020)年には国重要無形民俗文化財に指定されています。

 本書では、麒麟獅子舞の特徴や成立・伝播の歴史、また地域社会との関わりについて、最新の調査研究成果をもとに、わかりやすく解説しています。

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刊行 令和3年3月
頒布価格 500円
体裁 A5版 105ページ
著者 原島 知子

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目次

はじめに

1 麒麟獅子舞の定義

(1)麒麟獅子舞の姿と構成

麒麟獅子舞の特徴/舞の構成

(2)麒麟獅子頭

麒麟獅子頭の特徴/麒麟獅子頭の成立

(3)麒麟獅子舞の舞い方

舞の種類/本舞の具体例/動作の型名/動きの特徴/多様性に富んだ芸態

(4)麒麟獅子舞の音楽

囃子の構成/太鼓のリズムパターン/多様な音楽

(5)麒麟獅子舞が行われる祭礼

神幸祭/初午/花籠祭り

【コラム1】獅子舞の始まりと県内の獅子舞

2 麒麟獅子舞の成立と展開

(1)麒麟獅子舞の成立

各地の麒麟獅子舞の起源/鳥取東照宮祭礼と獅子舞/麒麟獅子の姿登場/麒麟の名称

(2)獅子奉行と獅子庄屋

3 麒麟獅子舞の地域への広がり

(1)麒麟獅子舞の分布状況

(2)伝播の過程

(3)各地の獅子舞の年代

1700年代/1800年~1868年(幕末まで)/1868年~1911年(明治時代)/1912年以降(大正・昭和)

【コラム2】北海道の麒麟獅子舞

4 地域の中の麒麟獅子舞

(1)麒麟獅子舞を伝承する人々

(2)麒麟獅子舞の復活

(3)祭の麒麟獅子舞に向けて

練習/祭の日/門付けと接待

(4)獅子舞の記録

おわりに

【コラム3】 麒麟獅子舞研究史

県内・県外麒麟獅子舞一覧/参考文献/協力者・写真提供/あとがき


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