第2回の研修会・連絡協議会に引き続き、10月26日に「初任者が育つ仕組み(2)~効果的なOJT~」というテーマで、鳴門教育大学の竹内敏特任教授に御講義いただきました。
校内で初任者及び若手教員の育成を図るためには、ミドルとベテランとをコーディネートする役割の存在や学校全体で関わり共に育てていくという意識が必要です。また、学級経営や保護者対応、職場の人間関係等に悩む初任者に対して、メンタル面でのサポート、つまりレジリエンス(困難をしなやかに乗り越え回復する力)を高めることが大切であり、同僚の協働的な支援がレジリエンスを高めることにつながります。
この研修で一番考えを深めたかった内容は、これからの教師の学びです。それは、「『教え方』を教える」という考え方から脱却し、「『学び方』を教える」という考えにシフトしていくということです。「学び方」を教えるためにどのような実践が考えられるか、グループで協議し、全体で考えを共有しました。各参加者の振り返りには、初任者への関わり方や指導の仕方について省みて、これからの校内での人材育成における重要なヒントを得て今後の取組への意欲を新たにするコメントが多く見られました。一部を紹介します。
【振り返りから】
- 初任者の立場に立ち、困り感を共有できるような研修を組んでいきたい。
- 初任者のレジリエンスを高める方策をじっくり考えてみたい。そのためにも会話の機会を増やし、初任者への問いかけを工夫していきたい。自分が今までどう学んできたのかを初任者に自己開示してみたい。また、学校の先輩たちはどう学んでいるかを初任者とともに学べる機会をつくってみたい。
- 「学び方」を一緒に考えていけたらと思った。問いかけ考えさせ、新たな視点に気づかせていけるようにしていきたい。
- 初任者=教えられる立場ではなく、自分で学ぶ姿勢を育成することが初任者の成長につながると思った。
- 昔と違って授業のノウハウもネットを探せばたくさん出てくる時代において、表面上の指導は効果がなく、これまでの経験で得た生の感覚や出来事(エピソード、失敗談)などをざっくばらんに話すことが、何よりの生きた指導になると感じた。そして、最後は指導力とともに人間として成長できる1年間であることを念頭に置いて指導していきたい。
- 「省察が自分を成長させること」は、そのとおりだと改めて感じた。それを初任者にはもちろん、自分自身にも生かしていきたい。