防災・危機管理情報


2023年9月22日

診断名ではなく、症状(特性)で考え、しっかりと行動を観察しましょう ~【特別支援教育(2)(発達障がい)】研修より~

講座タイトル 研修風景

9月5日に、大阪医科薬科大学LDセンターの言語聴覚士、西岡有香様を講師にお迎えし、【特別支援教育(2)(発達障がい)】「発達障がいのある児童生徒へのソーシャルスキル指導の実際」研修を実施しました。
前半の講義では、ソーシャルスキルの基本理解を踏まえ、一人一人の子どもについての検査や行動観察による情報収集、アセスメントの重要性について御指導いただきました。子どもは、どのようなことで困っているのか、行動観察をとおして考えることが重要です。診断名ではなく、症状(特性)で考えることや一人一人の言葉の力を把握しておくことが大切なのです。
後半は、指導の実際について演習を交えて講義をいただきました。例えば、コミュニケーションスキルの指導では、それぞれの発達段階で必要なスキルは次のようなものです。 
  • 低学年から高学年のコミュニケーションスキル
    •   
    • 発表のルールを守る
    •   
    • 相槌、返事をしながら聞く
    •   
    • 話題にあった質問をする
    •   
    • 同じ話題・関係のある話題で話す
    •   
    • 自分の意見を言う
     
  • 高学年から青年期のコミュニケーションスキル
    •   
    • 場面に応じたことばの使い分けができる
    •   
    • 会話を維持できる
    •   
    • 社会にでたときに困らないために・・・
      あいさつができる/感謝、謝罪のことばが伝えられる/わからないことを聞いたり、 確かめたりできる
このような支援・配慮をしながら子どもの「できる」を増やしていきます。ただし、指導には長い時間が必要なので、大人が焦らず根気強く取り組むことが大切です。また、高学年以降になると自分の特質を知り、合理的配慮を求める力をつける自己理解が大変重要になります。
子どもたちにとって、いちばん身近である私たち大人がモデルとなるので、子どもたちが望ましい行動を取れるように、私たちも望ましい姿を示していきたいものです。

 


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