5月12日(金)に、初めて特別支援学級を担任する教員を対象に、児童生徒の障がいの状態や発達段階に応じた適切な指導支援を行うために必要な基本的事項について習得を図ることをねらいとした研修を実施しました。
障がいのある児童生徒等の指導に当たっては、障がい特性に応じて教室環境や接し方、教材の提示の仕方などに配慮する必要があります。指導・支援の場面においては、例えば、次のようなことがポイントになります。
・1時間の授業のめあてと流れを明示する。
・活動の終わりを具体的に伝え、見通しをもたせる。
・スモールステップの課題を準備し、成功体験を積ませる。
・具体的な言葉で一つずつ指示を与え、具体物、写真、文字等で補う。など
詳細は、鳥取県教育委員会発行の「特別支援教育の手引」(令和4年3月改訂)の92ページに「基本のチェックポイント13」として具体例を交えて掲載されています。また、123ページから「通常の学級における『分かる』『できる』指導の工夫」として教室環境や国語、算数における指導の具体例も掲載されています。ぜひ御活用ください。
特別支援教育の手引(実践ポイント集 P92~P123)
特別支援教育の手引(実践ポイント集 P124~P125)
初任者研修 新任校長研修
中堅教諭等資質向上研修 新任教頭研修・新任事務長研修
令和5年度の研修がスタートしました。昨年度まで、新型コロナウイルス感染症感染拡大により、集合して行う予定の大多数の研修を非集合型研修としてきました。今年度は、初任者研修(4月20日)を皮切りに、新任校長研修(4月21日)、中堅教諭等資質向上研修(4月24日)、新任教頭研修・新任事務長研修(4月27日)と、4月に実施したすべての研修講座を対面で行うことができました。それぞれの研修では、対象者が積極的に協議し、熱心に学ぶ姿がありました。
本年度も、教職員の皆さんの学びをしっかりと支えられるよう取り組んでいきます。
2月20日(月)に鳥取・島根連携講座連絡協議会がオンラインで行われました。今年度は、平成15年に覚書を締結をし、鳥取・島根連携講座を始めてから20周年に当たる節目の年でした。
協議会では、今年度1年間の連携講座の様子を振り返り、今後に向けた取組を確認しました。また、学校を支える教育センターのあり方について担当ごとにグループで意見交換をしました。両所長から今後も連携を進めていくことが確認され、協議会を終えました。
令和5年度も多くの方に連携講座を受講していただき、御自身の資質向上のきっかけとしていただきたいと思います。
11月17日に鳥取県立博物館にて「全教科/対話による深い学び」研修を行いました。この研修は、これからの時代に求められる子どもたちに育むべき力について教科等横断的な視点で鑑賞をとおして考えることにより、実践的指導力の向上を図ることを目的としました。
講師の武蔵野美術大学三澤一実教授からは、これからの社会に必要とされる基礎的能力の一つは「批評」であること、思ったことを言葉にすることで知識として定着させ、対話をとおしてで他人の発想からヒントを得て考えを深めたり、納得解を得たりすることが大切であることを学びました。また、鑑賞を取り入れることで児童生徒の自己肯定感が上がるとともに、教員も児童生徒の考えを丁寧に聞くようになり、コミュニケーションがスムーズになるなどの効果についても伺いました。
その後、展示室で実際に作品に向かい対話型鑑賞を体験しました。三澤教授によるファシリテーションの後、グループに分かれてファシリテーター役の受講者が選んだ作品について、対話による鑑賞を行いました。始めは、作品から少し離れていた受講者もだんだん前のめりになり、作品を指さしながら自分の感じたことを言葉にしたり、他の受講者の意見にうなずいたりと考えを深め合う姿が見られました。
受講者の振り返りには、「答えのないアートの鑑賞をとおして、共感し交流する楽しさ、多様な感じ方を知る喜びを子どもたちが感じられると思った。」「日々の生活の中で、生徒の意見を引き出し、生徒同士で議論を深めることができるような問いや言葉かけをしていきたい。」等の感想がありました。
今回の研修での学びをいかして、子どもたちの心の動きや思いに寄り添い、考えを引き出したり捉えたりする授業が各校で展開されることを期待しています。
11月の暖かい日差しの中、船上山少年自然の家に初任者が集まり、自然体験や集団活動の意義について学ぶ初任者研修を行いました。様々な校種の初任者が合同で行う今回の研修では、同じ目的をもって一緒に自然体験や集団活動をすることで自然とコミュニケーションが生まれ、校種の垣根を越えた初任者同士で新たな人間関係を築いていました。初めは硬かった表情が徐々に和らぎ、笑顔で仲間との活動を楽しむ初任者の姿が印象的でした。
初任者の振り返りから「さまざまな学習場面を想像しながら、一日研修を受けました。
ただ活動させるだけではなく、意図的に仕掛けをつくり、フィードバックを大切にしていきたいです。」という記述が見られました。
改めて鳥取の自然や地域のよさに目を向け、初任者自身が自然体験や集団活動の良さを味わうことで、現在実践している体験活動や人間関係づくりを、児童生徒にとってより一層意義のあるものに改善していくことを期待しています。