セレウス菌は、耐熱性の芽胞を形成する細菌のひとつで、農畜産物等に広く分布しています。この菌による食中毒は毒素を作る場所の違いにより、「下痢型」と「嘔吐型」の2タイプに分類されます。日本では「嘔吐型」の発生多く、穀類を使った食品(米飯類、麺類)が原因食品となった事例が見られます。
この菌は耐熱性(90℃60分の加熱抵抗性)の芽胞を形成するため、通常の加熱条件で生き残ります。菌は28~35℃の温度帯で、最も増殖し、毒素を作り出します。また、嘔吐を起こす毒素も熱に強く、126℃90分でも失活しません。