ノロウイルスによる食中毒
ノロウイルスによる食中毒は、冬期(11月から2月)に多く発生します。
原因別で見ると、患者数において最も多く、大規模な食中毒になりやすい傾向があります。
ノロウイルスの特徴
非常に小さい。(直径約35~40nm,nm:10億分の1m)
人の腸管でのみ増殖する。
自然界での抵抗力が強い。
症状がなくなったあとも2週間から1ヶ月程度の間ウイルスを排出することもある。
主な症状
下痢、おう吐、発熱(37~38度)、吐き気、腹痛など
感染しても症状が出ない場合や軽い風邪や悪寒だけの症状の場合もあり。
潜伏時間
24から48時間
感染経路
食品からの感染
1 感染した人が調理などをして汚染された食品
2 ノロウイルスに汚染された加熱不十分な二枚貝など
人から感染
1 患者のふん便やおう吐物からの二次汚染
2 家庭や施設内などでの飛沫感染
予防のポイント
1 調理する人の健康管理
家族の健康状態に注意する。症状があるときは、食品を直接取り扱う作業をしない。
2 調理前などの手洗い
トイレの後や料理の盛り付けの前などに手洗いを実施する。汚れの残りやすいところは、特に丁寧に洗う。
3 調理器具の消毒
塩素又は熱湯での消毒が有効。アルコール消毒はあまり効果がない。
洗剤で十分に洗浄した後、家庭用の塩素系漂白剤を薄めて浸すようにふく。
包丁、食器、ふきんなどは、熱湯消毒(85度以上で1分以上)が有効。
4 食品の十分な加熱
中心部を85~90度で90秒以上加熱する。