三徳山(みとくさん)
標高は899mで、三朝東郷湖県立自然公園に指定されています。また、三徳山全体が国の史跡・名勝に指定されています。
山腹には照葉樹林、山頂にはブナ、ウラジロガシ、トチノキの原生林が昔からの姿を残しています。また、春のシャクナゲ、秋の紅葉など四季を通じて人々の心をなごませています。
三仏寺(さんぶつじ)
奈良時代に修験道の行場として開かれました。急斜面に建てられた文殊堂等からの展望は素晴しく、投入堂などの古い建造物と豊かな自然が調和した景観を生み出しています。
国宝でもある投入堂は役の行者が法力で投げ入れたといわれ、この名がついています。神社本殿形式の建築物としては日本最古で、標高470mの近づく道すらない垂直な岩壁に建つ優美な姿は見るものを圧倒します。
投入堂物語
昔、奈良県に役小角(えんのおずぬ)という修行僧がいました。ある日、役小角は聖地と修行の場を求めるため、三枚のハスの花びらを「神仏に縁のある地に落ちよ」と、空高く投げ放ちました。その一枚が鳥取県の三徳山に舞い落ちました。>
役小角が三徳山に行ってみると、険しく切り立った崖の岩山にぽっかりと大穴が開いていました。役小角はこの場所にお堂を建てようと思いましたが、このような場所で建てるのは簡単ではありません。そこで、山の麓の開けた場所でお堂を造りました。
できたお堂の前で役小角はお経を唱え、そして、お堂に触れたと思った瞬間、大きなお堂を持ち上げてしまいました。「えいっ」というかけ声と共に、お堂を放り投げると、お堂は山の上の洞穴へぴたりと収まりました。 この物語は今日まで伝えられており、誰ともなく人々が「投入堂」と呼ぶようになっていったそうです。
俵原高原(たわらこうげん)
俵藤太が平将門を追って来て、ここに永住したと伝えられています。今は牧場があり、春から秋には牛が放牧されています。高原からは日本海を望むことができます。
この地図は、建設省国土地理院長の承認を得て、同院発行の2.5万分の1地形図を複製したものを転写したものです。(平9 中複、第99号)