鳥取県東伯郡琴浦町の上法万地区は、樹齢８０年以上の大きな「上法万の山桜」を地元で大切に守り育ててきた、地域のつながりの強い地区です。
この地区は、６年ほど前から地区に住み着いている猫の糞や尿の臭いの被害に悩まされ、猫が所構わずする糞に強い憤りを感じてきた方が多くいましたが、一方で、猫にエサをやることをとても楽しみにしている方もおり、毎日見る猫の姿に心癒されています。
猫の被害に悩まされた方は、当初はエサをあげる方にエサやり禁止するよう依頼しましたが、猫が好きな方にとってそれはとても苦しいことで、被害に悩まされていた方も、ただエサをやらないということが地域全員にとってよりよい解決ではないと考えるようになり、町の社会福祉協議会や行政に相談して、「地域猫活動」というものがあることを知りました。
そこから、これまでは猫がいなくなることだけを望んでいた方たちが、猫が好きな人と協力して、地域のトラブルを自ら根本的に解決しようと決心し、地区の猫をみんなで管理していこうと、昨年度から地域猫活動をスタートさせ、現在も継続して管理を続けています。
昨年は活動を始める地区に住み着いている猫のうち、まずは、７頭の不妊去勢手術を行いましたが、活動をスタートしてから、特に猫の糞や尿の被害が少なくなったり、着実に活動の手応えを感じています。
今年度は残りの１０頭の不妊去勢手術を行い、地区内のすべての猫の手術をして、引き続き地域で管理していこうとしています。
地区では、人と猫がお互いに心地よく生活できる地域づくりを目指して、今後も地域猫活動を続けていきたいと考えています。皆様の温かいご支援をお待ちしています。