令和3年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害を受け、本県ではいち早く条例(鳥取県盛土等に係る斜面の安全確保に関する条例)を制定して盛土等の規制をしているが、このたび包括的な規制を図る法施行(通称:盛土規制法)に伴い、都道府県等は規制の対象となる区域の指定をする必要がある。
これを受けて、本県においても、既存の条例と連携した規制の強化を図るうえで、速やかに区域の指定を行うため、アドバイザー会議を設置して検討を始めた。
〇令和3年12月
- 熱海市で発生した土石流災害を背景に、本県で盛土等の作業を一律に規制する「鳥取県盛土等に係る斜面の安全確保に関する条例」を制定(令和4年5月施行)
〇令和4年5月
- 国において危険な盛土を全国一律の基準で包括的に規制する「宅地造成及び特定盛土等規制法(通称:盛土規制法)」を公布(令和5年5月施行予定)
〇令和4年11月~
- 区域の指定に必要な基礎調査の手法、区域指定のあり方、技術基準、規制付加等についての考え方を検討するため、専門家によるアドバイザー会議を設置し、第1回会議を開催。
〇令和5年3月~
- 県全域を対象に鳥取市(中核市)と共同で盛土規制区域基礎調査業務に着手。
盛土規制法に基づく規制区域の指定に向けた、基礎調査や区域指定についての考え方や基準等を検討するため、有識者による「盛土規制区域アドバイザー会議」を設置。(任期:令和4年11月1日~令和6年3月31日)
1 第1回会議
〇開催日時:令和4年11月17日(木)午前10時~正午
〇場所:鳥取大学工学部J棟第1会議室
〇会議概要
(1)県内における盛土等の規制状況について
(2)盛土規制法について
〇アドバイザー意見概要
- 盛土条例の規制水準は維持する必要があるのではないか。
- 盛土等に伴う災害が発生する蓋然性のない区域を除外するものとされているが、「蓋然性がない」という判断は非常に難しいのではないか。
- 安全が第一ではあるが、強い規制の係る区域を広くかけすぎると、経済活動に支障をきたすことも考えられるのでバランスが大切である。
2 第2回会議
〇開催日時:令和5年3月7日(火)午後2時~4時
〇場所:鳥取大学工学部J棟第1会議室
〇会議概要
(1)盛土条例の改正について
(2)盛土規制法に基づく規制区域の指定について
(3)区域指定の検討の方向性について
〇アドバイザー意見概要
- 盛土規制は、法による規制に一元化する方向で良いと思う。
- 法の許可を要する規制水準を条例と同水準とするよう条例を改正する方向で良い。
- 隙間のない規制が必要なため、全県を規制区域に指定する方向性で検討することで良いと思う。
- 規制の強い宅地造成等規制区域は、必要最小限とする方向で良い。
3 第3回会議
〇開催日時:令和5年5月12日(金)午前10時30分~11時15分
〇場所:鳥取大学工学部地域安全工学センター(Web併用)
〇会議概要
(1)盛土条例改正案について
(2)今後の予定について
〇アドバイザー意見概要
4 第4回会議
〇開催日時:令和5年6月28日(水)午後6時~7時15分
〇場所:鳥取大学工学部J棟第1会議室(Web併用)
〇会議概要
(1)盛土規制区域の基礎調査の結果について
(2)盛土規制区域の候補区域案の設定について
(3)盛土(残土処分場)の技術基準について
〇アドバイザー意見概要
- 県が示した規制候補区域案で異存ない。
- 盛土(残土処分場)の技術基準については、引続き情報収集及び検討が必要。
5 第5回会議
〇開催日時:令和5年11月16日(木)午前10時~10時45分
〇場所:鳥取大学工学部地域安全工学センター(Web併用)
〇会議概要
(1)盛土規制区域(案)の最終報告
(2)法技術基準に係る検討結果の報告
〇アドバイザー意見概要