■大規模盛土造成地とは
○谷埋め型大規模盛土造成地
→谷を埋め立てた造成宅地で、盛土の面積が3,000m2以上のもの
○腹付け型大規模盛土造成地
→傾斜地に盛土した造成宅地で、盛土をする前の地盤の傾斜が20度以上で盛土の高さが5m以上のもの
■調査対象範囲 鳥取県内全域
鳥取県と鳥取市が事業主体となり、鳥取市は鳥取市内を調査し、鳥取県は鳥取市を除く県内全域の調査をおこないました。
■事業の流れ
■事業スケジュール
鳥取県 鳥取市
第1次調査 平成19年度 平成19年度
第2次調査 平成20年度 平成20年度~
■第1次調査 (平成19年度実施)
現在と造成前の地形図を比較し、谷間や斜面に大規模な盛土をして造成された住宅団地を抽出しました。
抽出した盛土の箇所は全て現地踏査を行い、盛土の規模や法面の状況等の確認を行い、第2次調査を実施する箇所の決定を行いました。
- 大規模盛土造成地マップ (PDF)
- 盛土箇所(市町村別) (PDF)
■第2次調査 (平成20年度実施)
第1次調査の結果、調査優先度の高い箇所について、現地で詳細な土質調査や安定解析を行う第2次調査を実施し、地震時の宅地の安全性について確認しました。
調査優先度の高い箇所は以下の条件のいずれかに該当する箇所
・国の基準に基づく変動確率が30%以上かつ造成年代が昭和50年以前
かつ地下水位が0.2D(D:盛土厚)以上の箇所
・現地調査により変状が大きいと確認された箇所
第2次調査の内容は以下のとおり
(現地調査)
・測量 …造成地の地形の調査
・ボーリング調査 …盛土厚さの確認、盛土材料の採取
・土質調査 …盛土材や原地盤の土質の試験
・地下水調査 …ボーリング孔を使用した地下水位調査
・表面波探査 …調査測線上の盛土厚の分布状況の確認
・PS検層 …地震波の伝搬性についての地盤特性の調査
(安定計算)
・二次元分割法 …地震時における盛土造成地のスベリ計算
・有限要素法解析 …地震後における盛土造成地の変位量解析
○ボーリング調査 ○PS検層 ○表面波探査
第2次調査の結果、調査をおこなった全ての箇所で「一団の造成宅地」が地震で崩壊する可能性が低く、宅盤等の変位量も軽微であり、地震時の安全性が高いことが確認されました。
■第2次調査の結果を受けて
調査優先度の高い全ての箇所で、地震時の安全性が高いことが確認されましたので、鳥取県としては2次調査を終了するとともに、「宅地耐震化推進事業」を完了することとします。
(鳥取市を除く。)
調査にあたっては、多くの住民の皆様の御協力をいただきました。
そのおかげで無事調査を完了することができました。
ありがとうございました。