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K-3 日野橋 米子市吉岡
橋梁:鋼鉄製・6連・曲弦トラス橋
昭和4年(親柱銘) 

 

日野橋は、登録有形文化財に平成15年度選ばれた日野川に架かる橋梁である。この登録有形文化財は、築50年以上経過した貴重な建造物を対象として後世に広く継承する為に、文化財保護法に基づき文部科
学大臣が文化財登録簿に登録する制度である。

施工は下部構造を米子市の菊池組と、上部構造を大阪府の松尾鉄骨橋梁株式会社が請負い、昭和2年6月に起工し使用人員は延べ12,965人と工費440,000円を費やして、橋長365.8m幅員6.4mの鋼鉄製6・
連・曲弦トラス橋が完成した。竣工式は昭和4年5月19日に行われ、式には県知事をはじめ内務大臣代理、県の各関係者、地元村長等が参列した。

旧橋である木橋は明治21年に架設され、その当時より交通運輸が非常に頻繁であった。しかし、この木橋は既に30年以上を経過し数度の大水害に見舞われその度に修理を繰り返したが、橋体が著しく腐朽し、やむなく車馬の積載量を制限することにより辛うじて交通する有様であった。

しかし、県内一の大橋であるので改築工事には多額の費用を必要とし、その実現は難しいものであったが、漸く大正15年の県議会で改築費440,000円を議決し、昭和2年6月工事に着手することとなった。改築工事は幸いにも天候に恵まれたのと、監督員及び請負人の努力により予定よりも約1年早く完成した。

この橋の特徴である6連の曲弦トラス構造にしたのは、当時国内では最新式であり経費も比較的安かった
為である。また、トラスに塗装するペンキの色については、色々と意見があったが、この橋の架設ポイントが国立公園大山を背後に控え、又、日本海に面す弓ヶ浜の白浜との調和を考え、銀色を採用するに至った。
道路橋トラス橋としては、県内最大・最古でありトラスとそれに囲まれた空間がアクセントとなり、大山を背
景に美しくすばらしい姿である為、多くの写真家を魅了した。

舗装については、この当時の車馬が鉄輪を多く使用していた為、橋面をよく破損させていた。その為、当橋は建設に伴いブロック・アスファルトを使用した。このアスファルトは当時としては、耐久性があり素人でも修繕が容易に出来るものであった。

現在は平成12年10月の鳥取県西部地震で被災した為に通行禁止になり、改修工事を平成 15年から3ヶ年で実施し、改修後は再び歩行者と自転車の通行が出来るようになった。

尚、木橋時の親柱は、一時、湊山公園の二の丸にあったが平成10年5月に現在の位置である左岸側に設置された。もう1つの「日野橋」と銘印がある親柱は、木橋が廃橋になるのに伴い米子市淀江町の当時の徴古館主が、明治大正時代の記念とし後世に伝えたいとして県に願い出て、県は東西2つのうち1つを無償で払い下げている。

日野橋の工事中等の写真

昭和47年、平成17年の日野橋の写真

平成17年の日野橋の写真
  

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