回帰熱


届出基準・様式(PDF)

次の届出基準に該当する場合には、直ちに最寄りの保健所に届け出てください。
印刷用 届出基準(PDF58KB)
印刷用 届出様式 (PDF63KB)
  

(1)定義

シラミあるいはヒメダニ (Ornithodoros 属:ヒメダニ属) によって媒介されるスピロヘータ(回帰熱ボレリア)感染症である。

(2)臨床的特徴

コロモジラミ媒介性Borrelia recurrentis やヒメダニ媒介性 B.duttonii 等がヒトに対する病原体である。菌血症による発熱期、菌血症を起こしていない無熱期を3~5回程度繰り返す、いわゆる回帰熱を主訴とする。感染後5~10日を経て菌血症による頭痛、筋肉痛、関節痛、羞明、咳などをともなう発熱、悪寒がみられる(発熱期)。また、このとき点状出血、紫斑、結膜炎、肝臓や脾臓の腫大、黄疸もみられる。発熱期は3~7日続いた後、一旦解熱する(無熱期)。無熱期では血中から菌は検出されない。発汗、全身倦怠感、時に低血圧や斑状丘疹をみることもある。この後5~7日後再び発熱期に入る。上記症状以外で肝炎、心筋炎、脳出血、脾破裂、大葉性肺炎などがみられる場合もある。

(3)届出基準

ア 患者(確定例)

医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から回帰熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、回帰熱患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。

イ 無症状病原体保有者

医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、回帰熱の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。

ウ 感染症死亡者の死体

医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、回帰熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、回帰熱により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。

エ 感染症死亡疑い者の死体

医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、回帰熱により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。



検査方法

検査材料

分離・同定による病原体の検出

血液(発熱期)

暗視野顕微鏡下鏡検による病原体の検出

蛍光抗体法による末梢血スメアの観察による

病原体の抗原の検出

PCR法による病原体の遺伝子の検出

 

  

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