ラブドウイルス科に属す狂犬病ウイルスの感染による神経疾患である。
狂犬病は狂犬病ウイルスを保有するイヌ、ネコ、コウモリ、キツネ、スカンク、コヨーテなどの野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりして感染し、発症する。潜伏期は1~3カ月で、まれに1年以上に及ぶ。臨床的には咬傷周辺の知覚異常、疼痛、不安感、不穏、頭痛、発熱、恐水発作、麻痺と進む。発症すると致命的となる。
ア 患者(確定例)
医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から狂犬病が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、狂犬病患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
イ 無症状病原体保有者
医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、狂犬病の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
ウ 感染症死亡者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、狂犬病が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、狂犬病により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
エ 感染症死亡疑い者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、狂犬病により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
検査方法
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検査材料
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分離・同定による病原体の検出
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唾液
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蛍光抗体法による病原体の抗原の検出
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角膜塗抹標本、頚部の皮膚、気管吸引材料、唾液腺の生検材料、脳組織及び脳乳剤
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PCR法による病原体の遺伝子の検出
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唾液、髄液、脳組織及び脳乳剤
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Fluorecent Focus Inhibition Test 又はELISA法による抗体の検出
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髄液
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