赤痢菌(Shigella dysenteriae、S.flexneri、S.boydii、S.sonnei )の経口感染で起こる急性感染性大腸炎である。
潜伏期は1~5日(大多数は3日以内)。主要病変は大腸、特にS状結腸の粘膜の出血性化膿性炎症、潰瘍を形成することもある。このため、発熱、下痢、腹痛を伴うテネスムス(tenesmus;しぶり腹-便意は強いがなかなか排便できないこと)、膿・粘血便の排泄などの赤痢特有の症状を呈する。近年、軽症下痢あるいは無症状に経過する例が多い。症状は一般に成人よりも小児の方が重い。
ア 患者(確定例)
医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から細菌性赤痢が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、細菌性赤痢患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。鑑別を必要とする疾患は、カンピロバクター、赤痢アメーバ、腸管出血性大腸菌等による他の感染性腸炎である。
イ 無症状病原体保有者
医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、細菌性赤痢の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
ウ 感染症死亡者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、細菌性赤痢が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、細菌性赤痢により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
エ 感染症死亡疑い者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、細菌性赤痢により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
検査方法
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検査材料
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分離・同定による病原体の検出 |
便
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