野兎病菌(Francisella tularensis)による発熱性疾患である。
保菌動物の解体や調理の時の組織又は血液との接触や、マダニ、アブなど節足動物の刺咬により感染する。また、汚染した生水からも感染する。ヒトは感受性が高く、健康な皮膚からも感染する。ヒトからヒトへの感染の報告はない。
潜伏期間は3日をピークとする1~7日である。初期症状は菌の侵入部位によって異なり、潰瘍リンパ節型、リンパ節型、眼リンパ節型、肺炎型などがある。一般的には悪寒、波状熱、頭痛、筋肉痛、所属リンパ節の腫脹と疼痛などの症状がみられる。
ア 患者(確定例)
医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から野兎病が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、野兎病患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
イ 無症状病原体保有者
医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、野兎病の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
ウ 感染症死亡者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、野兎病が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、野兎病により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
エ 感染症死亡疑い者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、野兎病により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
検査方法
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検査材料
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分離・同定による病原体の検出
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病巣部拭い液、摘出リンパ節、 リンパ節穿刺液、咽頭拭い液
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CR法による病原体の遺伝子の検出
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菌凝集反応法による抗体の検出(単一血清で40倍以上、又はペア血清による抗体陽転若しくは抗体価の有意の上昇)
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血清
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